第二次世界大戦中の1942年、オランダ・アムステルダムに住むユダヤ人のフランク一家は、父オットー、母エーディト、姉マルゴーと13歳になったアンネの4人家族である。誕生日に家族から日記帳をプレゼントされたアンネは、その日からキティーと名づけた架空の友人に話すように日記をつけ始める。 折りしもナチス・ドイツ軍が占領するオランダではユダヤ人への迫害が日に日にエスカレートしており、16歳になったマルゴーにナチスから呼び出し状が届いたため、一家は急遽身を隠すことにした。スイスへ逃れたように見せかけ、従業員のミープなど数人の協力者以外には気づかれぬよう、父の営む食品会社の上階に造られた狭い隠れ家に身を潜めて暮らすのだ。 やがて同じユダヤ人のファン・ダーン家の3人や、歯科医のデュッセル氏も合流。アンネは、窮屈な生活に不満を抱きながらも、持ち前の明るさと辛辣な批判精神をもって毎日を日記に綴っていく。 |