小説「ルビンの壺が割れた」 2020/05/20



 6年前に「ルビンの壺」を作ったことがある。 2014/4 2014/5
 
   
シルエットが、2人の人物が向き合った横顔にも見えるし、一つの壺にも見えるトリックの壺


 何気なく「ルビンの壺」でググると「ルビンの壺が割れた」というタイトルで小説が出ていることに気がついた。定価1100円がネットオークションで100円(送料別)というから思わず買ってしまった。


 全部で160ページに満たない小説なので一気に読めそう。いや、この小説は一気に読んでしまうようにできている。
「ルビンの壺が割れた」というタイトル通り、割れたことによって二人の人物の関係が消えてしまう。


 水谷一馬は、フェイスブックで30年近く会っていなかった未帆子を偶然見つけ、メッセージを送ったことからこの物語は始まる。


 2人のメッセージ交換だけで占められるこのストーリーはジワジワと確信をつく、と思いきや、読者を何回も混乱させる。メッセージ交換が進むにつれ、お互いの知らなかった過去、事実を晒さざるを得なくなっていく。

 そして、ラスト数ページの衝撃の結末!、最後まで絶対ラストを見てはいけない!

 結末を知った上でもう一度最初から読んでいくと、人間の二面性、不気味さが漂っていることに気づく・・・

 「イニシェーションラブ」での、あのどんでん返し小説での衝撃を久しぶりに・・・


つれづれぐさページへ戻ります。



2020年のつれづれぐさへ