我々が肉を食べるため牛を殺す屠場(とじょう)で働く、部落差別された一家をドキュメンタリーとして記録撮影。撮影するまでの長い交渉、葛藤の話。江戸時代、理由も無く、たまたま藩から動物の処理地区として決めつけられた場所で生活していたことからそこの住民への差別が始まる。 映画「いのちを食べていのちは生きる」の監督が編集した15分のダイジェスト版が上映された。牛が眉間を一撃されてドサッと崩れるショッキングなシーンも含まれる。 |
大阪貝塚市で代々、育てた牛を家族で食肉処理し、販売している精肉店を営む一家を、温かなまなざしで見つめたドキュメンタリー。大阪貝塚市にある北出精肉店では、7代目の長男が肉質を見極めて切り分け、妻は接客にいそしみ、ガレージで太鼓屋の看板を掲げる次男も自ら牛を解体し、なめした皮を使ってだんじり太鼓の皮の張り替えを行っている。しかし、穏やかに暮らす一家の心の中には、その仕事ゆえにいわれなき差別を受け続けてきた父の姿があった。それでも仕事に対する誇りをもって自らを律して生き、命を食べて人は生きるという生の本質を見つめ続けている一家の1年間を記録した。 |
部落差別については未だに残る。若者、子供たちの代へ差別という意識、動機が消えて行くことを切に願う。 |