おもしろい映画は多く観ている中で、この映画は特筆する作品でも無いが、11年前に観た「父と暮らせば」との関係上、記録しておきたい。 「父と暮らせば」は自分にとって記憶に残るほどの素晴らしい作品だった。 「鏡の女たち」もそうだったが、多くの映画、テレビドラマで広島、長崎の原爆の投下の瞬間をどう表現するかが監督のこだわるところ。 |
さて、この「父と暮らせば」と「母と暮らせば」での原爆投下の場面はどうだったか。 「母と暮らせば」の山田洋次監督は原爆炸裂シーンをハリウッド映画的なスペクタクル場面でなく、大学授業中の机上のガラスのインク壺が瞬間で融けるというアイデアで表現した。ものすごい音と暗転とともに・・・。何が起こったのかも分からないうちに、人間もこれと同時に瞬間に蒸気となっただろうと想像できる。 |