映画「そして父になる」 2013/10/02



 ようやく涼しくなってきたと思ったら、また暑さのぶり返し。
 最近、映画館に足を運ぶのは月に2回程度と、抑え気味。ちょっと、お金が・・・。観たい映画も我慢我慢。宮崎駿引退最期の作「風立ちぬ」や「許されざる者」などはしっかり観ている。「許されざる者」、うーん、なぜか・・・。これが渡辺謙さんの代表作なんて・・・


さて、「許されざる者」と並んで今年度の日本アカデミー賞候補になるだろう話題作。


これは観ておきたい。


 産科病院では、赤ちゃんの足の裏にマジックでお母さんの名前を書いたり、最近では上海蟹みたいに腕にタッグラベルをつけたり、絶対に他の子と取り違えられる事故なんて、まずあり得ない。映画では「事故」でなく「事件」だったが。


 建設会社の超エリート野々宮は高層マンションに住み、愛する息子の慶多と平和な家族。日々の闘争的なビジネスに明け暮れ、家庭に目を向ける時間は無い。しかし慶多の優しすぎて覇気のない性格にはどこか不満がある。


 ある日、かつて、子供を産んだ病院から驚くべき知らせが来る。6年間育ててきた子供が新生児のときに取り違えされていたというのだ。


 取り違えられた相手は、下町のボロ電気屋で楽天的に毎日を過ごす斎木。野々宮にとっては、あまりにも違う環境に嫌悪感を催す。


 とりあえず、試験的に子供を交換して、本当の血のつながったわが子、琉晴と暮らしてみることにするが、あんな家族に育てられてしまったわが子のがさつさにどうしても愛着が沸かない。しかし、競争心ある態度に「血」の絆を感じるのだった。


 かたや、ざっくばらんな家族で過ごす慶多は、何もかも新鮮、兄弟姉妹もいて、楽しく生き生きした毎日を暮らす。


 それぞれの妻にとってもたまったもんじゃない。産みの親か、育ての親か野々宮の妻はたった一人の子と別れ/出会いの複雑な毎日。三人の子供を育てる斎木の妻は、どうしても琉晴だけ顔が違う?。浮気したのではないかとまで言われた。「なぜ、母親のお前が気づかなかったんだ」と責められる妻。

家庭を顧みない超エリートは慶多と別れ、新しく父になれるのか・・・
なんか、突然の終わり方が、観た人ごとにいろいろあるのかも。



第66回カンヌ映画祭審査員特別賞受賞し、レッドカーペットを歩く。

審査委員長のスピルバーグが絶賛。

ハリウッドでリメイクの話が。


 尾野真千子と真木よう子。テレビドラマ「最高の離婚」でもおなじみ。
 でも、この二人、役は逆の方が良かったのではないか。イケメン福山が嫁として選ぶのは美人の真木の方だと思うし、がさつなオバハンを演じるならやっぱりオノマチでしょう。

 
福山 雅治は日本を代表する超イケメン。それにしても、庶民派の父親を演じたリリー・フランキーというひと。イラストレーター、ライター、エッセイスト、小説家、絵本作家、アートディレクター、デザイナー、ミュージシャン、作詞家、作曲家、構成作家、演出家、ラジオナビゲーター、フォトグラファーとなんでもこなすマルチタレント。そして、ときどき俳優・・・。スピルバーグがリリー・フランキーを絶賛したという。


子役の横升火玄と二宮慶多はまさにはまり役。がさつにのびのびと育った琉晴とおっとりの慶多そのまま。


是枝裕和監督の「誰も知らない」は特に印象に残っている。主役を務めた当時無名の柳楽優弥は冒頭の「許されざる者」で好演している。

解説:
  『誰も知らない』などの是枝裕和監督が子どもの取り違えという出来事に遭遇した2組の家族を通して、愛や絆、家族といったテーマを感動的に描くドラマ。順調で幸せな人生を送ってきたものの、運命的な出来事をきっかけに苦悩し成長する主人公を、大河ドラマ「龍馬伝」や『ガリレオ』シリーズの福山雅治が演じる。共演は、尾野真千子や真木よう子をはじめ、リリー・フランキー、樹木希林、夏八木勲ら個性派が集結。予期しない巡り合わせに家族が何を思い、選択するのか注目。

あらすじ:
 申し分のない学歴や仕事、良き家庭を、自分の力で勝ち取ってきた良多(福山雅治)。順風満帆な人生を歩んできたが、ある日、6年間大切に育ててきた息子が病院内で他人の子どもと取り違えられていたことが判明する。血縁か、これまで過ごしてきた時間かという葛藤の中で、それぞれの家族が苦悩し……。
by シネマトゥデイ


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