人間国宝(重要無形文化財保持者)も文化勲章も断り、生涯無位無冠を貫いた陶芸家で、民藝運動の推進者としても知られる河井ェ次郎。2010年に生誕120年を迎えたことを記念し、陶芸はもとより、木彫や家具調度品、真鍮製のキセル、文筆や書の作品と、自筆のノートなど180余点を、一堂に展観いたします。1890年、島根県安来市に生まれた河井ェ次郎は、東京高等工業学校(現・東京工業大学)窯業科で学び、卒業後は京都市立陶磁器試験場で釉薬を研究。 |
1920年には京都市五条坂の清水六兵衞の窯を譲り受けて作陶を始め、翌年高島屋で初の展覧会が行われました。中国や朝鮮古陶器の高度な手法を駆使した作品が好評を博しましたが、その後、実用を重んじた力強い作風へと一変し、戦後は変化に富んだ独自の作風を確立。一方で、実用に囚われない、自己の内面から湧きでるような造形表現を生みだしていきました。本展では、河井ェ次郎の実像に迫る、「技」「暮らし」「交わり」「生命」「造形」「祈り」の6つのキーワードから、一陶工としてひたすら美を追求した、偉大なる足跡を振り返ります。 |
陶芸家として、建築家として、彫刻家として、画家として、俳人、文字もきれい・・・なんでもできるすごい、ダビンチみたいな人。人間国宝も文化勲章も断るというのが我々下々には理解不能。要は、お金なんかには興味無し、ただただ、芸術を極める。うーん、奥さん苦労したやろなあ。とにかく、こんなすごい人もいるんやと認識しました。 |