ボランティアガイドの講演は「草津宿最大の事件」として、初めて知る話で大いに勉強になった。 参勤交代で草津宿に宮崎県の佐土原藩一行が1839年4月に宿泊したとき、宿泊中に藩主、島津忠徹(ただゆき)が急死したという。 当然ながら幕府に対し藩の世継ぎ申請はしておらず、藩主の死が幕府に知れたらこのときとばかり藩はお家取りつぶしになるのはあきらか。 跡目相続の許可が下りるまでの77日間、草津宿は佐土原藩に協力して秘匿し続けたという。この間の宿泊客のキャンセルとかいろいろ宿も苦労しただろう。暑い期間、遺骸を2か月もどのように保存したのだろうか。 改易の危機をのがれた佐土原藩は草津宿に大いに感謝し、長期の迷惑宿泊料など300両払い、その後30年近く、毎年5月に米10俵を贈り続けたという。 |