天皇陛下としての最期の誕生日記者会見 2018/12/23



 自分の人生では少し昭和の方が長いが、ちゃんと物の分かる時代はやはり平成だったのではないか。平成天皇、美智子皇后は自分の人生と共に生きた最高の天皇といえる。既に来年譲位されることになっている天皇として、誕生日に最期の記者会見に臨まれた。


 天皇陛下は23日、85歳の誕生日を迎えられた。来年春に退位を控え、平成最後の誕生日会見で、陛下は、今の心境をこみ上げる思いとともに述べられた。

 「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵(あんど)しています」

 天皇陛下は、85歳の誕生日にあたっての記者会見で、天皇としてのこれまでを振り返りながら、戦後の日本の道のりとともに、苦難の歴史を歩んだ沖縄や平和への思いを述べられた。また、在位中にたびたび起きた自然災害に対する悲しみ、長く心を寄せてきた「障害者スポーツ」や「日系の人たち」への思いについても、これからの願いを込めて語られた。

 そして、共に歩んできた皇后さまと、国民に対して、声を震わせながら感謝の気持ちを伝えられた。

 「結婚以来皇后は、常に私と歩みを共にし、私の考えを理解し、私の立場と務めを支えてきてくれました」「天皇としての旅を終えようとしている今、私はこれまで、象徴としての私の立場を受け入れ、私を支え続けてくれた多くの国民に衷心より感謝するとともに、自らも国民の一人であった皇后が、私の人生の旅に加わり、60年という長い年月、皇室と国民の双方への献身を、真心を持って果たしてきたことを、心から労(ねぎら)いたく思います」「そして、来年春に私は譲位し、新しい時代が始まります」「新しい時代において、天皇となる皇太子とそれを支える秋篠宮は共に多くの経験を積み重ねてきており、皇室の伝統を引き継ぎながら、日々変わりゆく社会に応じつつ道を歩んでいくことと思います」

 宮内庁によると、陛下は、これが最後の記者会見になるという思いで臨まれたという。




 天皇陛下の85歳の誕生日を祝う一般参賀が23日、皇居で行われた。来年4月末に退位を控え、誕生日の一般参賀は今回が最後。記帳を含め、平成最多の8万2850人が皇居を訪れた。
 陛下は午前中に3回、皇后さまや皇太子ご夫妻らと宮殿のベランダに立ち、にこやかに手をふられた。あいさつでは、今年相次いだ災害を受けて「今も不自由な生活を送っている人々のことを思い、深く案じています」と気遣い、「明けてくる年が皆さんにとり、明るい良い年となるよう願っています。皆さんの健康と幸せを祈ります」と述べた。
 参賀者数は、陛下が退位の意向がにじむビデオメッセージを公表した2016年以降、3万8588人(16年)、5万2300人(17年)と連続して平成最多を更新。宮内庁は今年初めて2台の大型モニターを設置し、会場の端からでも陛下の様子が分かるようにした。



















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