青蓮院は北野天満宮前にありました「平安道場」(旧大日本武徳会京都支部武徳殿)を京都府より譲り受け、飛地境内の将軍塚に移築、再建しております。平安道場は、大正3年竣工の大正天皇御大典記念に建造された武道場で、老朽化により解体処分が決定しておりました。しかし、この建物は現在では求めることのできない大木の檜材を用い、京都府民の貴重な浄財によって建立されております。また木造建築技術が頂点に達した頃に建てられた木造文化財であることから、何としても保存し、後世に伝えるべきとの使命感をもち、移築再建して大護摩堂に活用することに思い至りました。
実現にあたっては、京都府との3年にわたる交渉を経て、平安道場を解体し、東山山頂に運び、京都市の許認可取得に4年11カ月を要し、計5年11カ月の交渉時期を経て昨年末より工事に入りました。 |