説経「をぐり」−小栗判官・照手姫の物語− 2009/10/12



 「ささら語り」という、古い伝統芸能。演者のよこやま光子氏は作家水上勉氏との共著「五説経」をライフワークとして全国で語り始める。五説経とは、「をぐり」、「さんせう太夫」、「かるかや」、「しんとく丸」、「しのだ妻」の5編である。


13:30開場、14:00から開演。


受付で、演者のよこやま氏もお客さんを出迎え。


20年ほど前、京都南座で、猿之助スーパー歌舞伎「おぐり」を観たことがある。


小栗判官と照手姫の物語。この世からあの世・地獄までのスケールの大きなお話。


語りの前に、30分ほど、ささら語り、をぐりの物語などの説明。


ご挨拶から。


ささらとは、刻みを入れた竹を、先を細かく裂いた竹で摺って調子をとって語る。


すべての登場人物を一人で演ずる。


このように「ささら」で音を出す。




一人芝居には、落語、漫談、講談、浪曲などいろいろあるが、説経はずっと古い時代の芸能。


男であろうが、女であろうが、表情豊かに。


客は演者から登場人物のイマジネーションを。


殺される前の小栗判官は太い声で。




照手姫は売られて遊女となって・・・


冥途の小栗は閻魔大王のはからいで餓鬼となって娑婆に戻される。


歩きもできぬ餓鬼の姿のオグリ、土車に乗せられ東海道をのぼる。


腐った車を見つけた照手は餓鬼を小栗と気づかず・・・




熊野の湯に入れてやりたいと、引いて行く・・・


1時間の熱演でした。


ありがとうございました。


30分ほど、お茶菓子で、いろいろ感想・質問・意見など。


和気藹々の楽しいつどいでした。


よこやま光子さんと。

説経というものがどのような形で行われていたかは洛中洛外図の絵でしかわからない。
もっと、河内音頭のような調子で、ささらを鳴らしてリズミカルだったかもしれない。
実際を想像しても、誰にも正解は出せない。
今回のよこやま光子氏の語りは、上原まりの琵琶語り、白石加代子のひとり芝居のような雰囲気である。


洛中洛外図

説経をぐり」の分かりやすそうなページがあったのでリンクさせてもらいます。


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