「与勇輝 人形芸術の世界」展 2007/01/22



京都 高島屋



昨年秋にも開催されていた。今回はパリ・バカラ美術館で絶賛された帰国記念として。日本人の郷愁、ふるさとの原風景をかわいい人形で表現。人形の帽子やわらじ、植物の葉っぱに至るまで、全て手作りで、制作期間は一体3〜4週間。日常生活で動いている子供の一瞬の表情や仕草からイメージを膨らませるという。
これはすごい。おもわず、なぜか、涙が出そうになった。手足の指先、腰、頭のかしげかたなど、とにかく感動である。
「おやつ」という作品が特に気にいった。おやつを待つ子どもたちのちょっとした手の置き方、指先、座り方なんかも、一人一人違って、なんだか性格が見えるよう。
パリの人に、この日本の子供たちの仕草は理解できたのだろうか。氏はすべての人形は支え無しにちゃんと立つという。それだけしっかりした観察力、そして自然に見えるわけである。
写真では絶対に味わえない。本物を見ること。うしろに鏡が立てかけてあって、裏側もちゃんと見ることができる。


「おやつ」

懐かしく、心優しい日本人を人形に表現し、多くのファンを魅了している人形作家 与 勇輝(あたえ ゆうき=本名)は、1937年に神奈川県川崎市に生まれ、1968年に人形作家 曽山武彦氏に師事し、人形制作を始める。自然体ですっくと立ち、小さな身体いっぱいに魂の輝きを放つ人形たちは、日本人が忘れかけていた古里の原風景を思い出させてくれます。
そんな与 勇輝の人形が今年2月に海を渡り、パリ・バカラ美術館で個展が開催され、多くのフランス人に驚きと爽やかな感動を呼び、好評を博しました。
今回のパリ開催記念展では、パリ展で初めて発表された映画監督 小津安二郎への敬愛の念を込めた15作品とその他の新作、これまでの代表作など合計54作品約130体を展観いたします。







 




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