人体の不思議展2 1998/10/22



 「自分の皮膚の下に何があるのか」 今まで医師が解剖学という専門分野でしか知り得なかった未知なる世界を、今、人体標本で明らかにする。
 大阪新梅田シティミュージアムにて。
 生前に承諾を得ているとか。数十体にわたる、人体。死後、体内の水分を全て抜き取り、替わりに樹脂を注入して固形化する。プラスティネーションと呼ぶ。
 その後、縦に、横にスライスし、人体の内部を見せる。内臓を別々に展示したり、1cm刻みにスライスして骨、筋肉はどうなっているかがわかる。
 ブロック状に解体した人体をズラシて見せたり、展開形で見せたり、なんとも、見ようによっては、悪趣味。でも、大人も子供も真剣に見ている。
 「ガンになった腫瘍」、「喫煙人と非喫煙人の肺の実物の比較」、「妊娠した婦人」など、確かに、医学的に見ると、非常に参考になる。
 まあ、死んで、焼かれて灰になって跡形もなくなるより、頭だけ、手だけ、足だけでも、この世に残る方がいいか、ちょっと考えるなあ。
こういう展示には記念にパンフレットを買うが、さすがに、こんなパンフレットは買う気がしなかった。



骨格筋のみを残して他の組織を取り出 したもの。
プラスティネーションの技術のために筋系のみの珍しい標本が出来上がった。



動脈に樹脂を注入して作成した標本。前腕部の血管が細かいところまで観察しうる。


全身の水平断のうち、胸部の標本。中央部に大動脈などの血管、その両脇に肺、そしてその外側に上腕骨と周囲の筋肉が観察される。


つれづれぐさページへ戻ります。


1998年のつれづれぐさへ