レイカディア大学日記 2009/11/20



必修講座 障害のある人の芸術

講師 はた よしこ 先生



午後の講座は、午前の緊張に対して少しラク。


 絵本作家としてはもう10年ほど休業、今は近江八幡のボーダレス・アートミュージアムNOMAのアートディレクター。




 アール・ブリュット(Art Brut)―――「生の芸術」と訳されるこのフランス語は、美術家ジャン・デュビュッフェ(1901〜1985)が提唱したものです。デュビュッフェは、社会から隔絶された人々や、美術の専門教育を受けていない人々の造形表現の中に重要な特質を見いだした。
 それらの表現は、古典や流行からの借り物でない、作者の表現衝動のみにもとづいて全てが形作られた「完全に純粋で生の芸術行為」である、とデュビュッフェは考えた。
 1976年、スイスのローザンヌにデュビュッフェのコレクションを収蔵する「アール・ブリュット・コレクション」が設立された。






世界の精神を病んだ人の製作する美術の圧倒的力に触れる。



社会から拒絶された彼らの精神の中、そして、力強い製作物。



彼らはどうして美術製作にこだわるのか。



彼らはいつも何かにつき動かされている。



深い愛情と観察力で彼らの深層心理を理解している。



氏の担当する近江八幡の美術館「NOMA」の紹介。


古い民家を買い上げ美術館に。実は野間さんのお宅だった。


秋の企画展。「快走老人録」の作品紹介。


自然な展示にこだわっている。畳の間のままに展示も。



海外(イギリス、フランス、ドイツ、アメリカなど)の作品も注目。


小さな紙にギッシリと漢字を敷き詰めて書く。彼には漢字の意味が分からないが漢字フェチ。


心を病んだ人、ダウン症など、異常に集中力がある。



我々は高級な絵の具とかを使おうとするが、彼らは身近な鉛筆、色鉛筆、歯磨き粉など。


ダンボールが材料になったり。


近江学園の障害児は信楽の土で焼いた作品。非常に細密。



どうですか。この迫力!。


これも信楽の焼き物。洗面器に土をのせて作成。


陶芸教室で知恵遅れの児童にどのように指導すればいいかの質問にも。


非常に的確な回答をいただいた。


ためになった、いい講座でした。

はたよしこ作の絵本たち。