タランティーノの映画「ジャンゴ」 2013/03/05



「脳男」とか「悪の教典」とか現代の底知れぬ悪を題材にした映画を観て辟易しているこのごろ・・・


いやあ、久しぶりにスカッとするおもしろい映画を観た。善悪がはっきりの、これぞ、娯楽映画。クロサワ映画。
音楽も実にいい。タランティーノは日本のヤクザを登場させた「キル・ビル」でも女任侠、演歌で喜ばせてくれた。


CGなどはいっさい使わないのも彼のこだわりの映画作り。そして、映画のために新規に音楽を創ることはせず、既存の音楽をシーンごとに見事にマッチさせるのも見もののひとつ。


 舞台は1858年の米テキサス州。黒人奴隷ジャンゴ(ジェイミー・フォックス)は、元歯科医で賞金稼ぎのキング・シュルツ(クリストフ・バルツ)に命を拾われる。


賞金稼ぎとなり、シュルツと行動を共にするジャンゴの目的はただ一つ。奴隷として売られた妻ブルームヒルダ(ケリー・ワシントン)の行方を突き止めて取り戻し、自分たちの自由を奪った白人に復讐すること。


そして、ついにジャンゴは、ブルームヒルダが冷酷な農園主キャンディのもとにいることを突き止める。


ジャンゴと行動をともにするシュルツを演じたクリストフ・ワルツ。第85回アカデミー賞で助演男優賞を受賞した。カッコいい役だ。


キャンディ役ディカプリオの何かが吹っ切れたような演技。金にものをいわせ、奴隷を囲うという、これまでにないほどの残忍な悪役ぶりを披露している。


最近俳優業から離れていた。俳優にとっての憧れは究極の悪役を演じること?。
骨相学のうんちくを語る際の恐ろしさは半端ではない。


動画です



キャンディ家の執事スティーブンはサミュエル・L・ジャクソンが演じる。自分も黒人なのに黒人差別主義者という最低な男。その憎たらしい演技のせいでジャクソンとはすぐには分からない。


クライマックスでは、銃弾が降り注ぎ、銃弾が当たるたびに臓物が飛び散る。これぞタランティーノ映画。痛快、豪快、爽快の極み。


黒人を奴隷として売買していた白人たち。ドイツ人のシュルツにはこの制度に違和感。ジャンゴを自由にして白人に復讐させる。


毎度。監督のタランティーノも映画に出ているよ。ラストの方にカウボーイの一人として。ダイナマイトに吹っ飛ばされたけど・・・


動画です

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