久しぶりに映画について語る。8月の映画館鑑賞は4本で終わりそう。夏の間は涼しい映画館がいちばん。 「アベンジャーズ」はテレビCMに踊らされて行ったがもうちょっと。なんか、ハルクだけで敵はやっつけられたのではないかと・・・。「BRAVE HEARTS 海猿」や「崖っぷちの男」はなかなか良かったです。 |
この暑い中、何回も通うのもしんどい。まとめて2本をはしごだ。リドリー・スコットの「人類の起源」なんておおげさな宣伝文句に踊らされて映画館に行った「プロメテウス」。確かに、リドリー・スコットの世界。宇宙ものはなかなかのもの。しかし、やっぱり、「エイリアン」だった。シガニーウィーパーの登場する「エイリアン」シリーズの序章編。最近、シリーズものの序章編って、多くない?3Dの必要はあったんだろうか?。 3Dといえば、「ヒューゴの不思議な発明」という映画。あの立体映画はすばらしかった。 |
優しい笑顔と、人を思いやる心。少年のような華奢な身体に長い髪。 そんな男が、人を助けるために立ち上がる時、眼光鋭く一変する。 神より早く、修羅より強く、一体多数の戦いも瞬時に制す。けれど相手がどんな悪人でも、自らたてた<不殺(殺さず)の誓い>に従って、決して命を奪いはしない。 男の名は緋村剣心−−−街から街へとさすらう流浪人だ。 剣心には、秘めた過去がある。動乱の幕末に、最強の暗殺者と恐れられた<人斬り抜刀斎>とは彼のこと。 国を分けた戦いは決着し、抜刀斎は姿を消した。 −−あれから10年、時代を変えたはずなのに、悲願の平和は訪れない。 抜刀斎は剣心として、「斬れない刀=逆刃刀」で自ら新たな時代を創ることを決意。 めぐり会った大切な人たちを守るため、剣心の次なる戦いが始まる−! |
滋賀ロケーションオフィス 当映画も近江八幡の八幡堀をはじめ、三井寺善法院、三井寺石橋、近江八幡レンガ倉庫、大津安楽律院などで撮影されている。 |
国内外で絶大な人気を誇る和月伸宏のコミック「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」を、『ROOKIES』シリーズの佐藤健主演で実写化した時代劇アクション。人呼んで「人斬(き)り抜刀斎」こと若き剣客・緋村剣心が訪れた街で、彼の名を名乗る人物が起こした事件に遭遇する騒動を描いていく。剣心役の佐藤のほか、ヒロイン・薫に武井咲、剣心のライバル鵜堂刃衛に吉川晃司、斎藤一に江口洋介、武田観柳に香川照之がふんする。監督は、テレビドラマ「ハゲタカ」「龍馬伝」などの演出を手掛けた大友啓史。実力派俳優たちが息を吹き込むキャラクターたちの活躍を楽しみたい。 |
近衛十四郎より速いのではないか。 若山富三郎よりも速いのではないか。 「るろうに剣心」を見て、私は思わずこう口走りそうになった。「柳生武芸帳」や「子連れ狼」のシリーズが、脳裡に蘇ったのだ。もちろん、個人技では敵わないだろう。近衛や若山の殺陣は、なんといっても年季がちがう。試行錯誤やひらめきを繰り返し、超現実的な型と速度を獲得している。こればかりは覆しようがない。が、対抗策ならあるのではないか。「るろうに剣心」の大友啓史は、ここで見事な工夫を凝らしている。工夫のひとつは、強力(ごうりき)と脱力のコントラストだ。簡単にいうなら、剛と柔の対比。主役を演じる佐藤健に「柔」の部分を担わせる一方、敵役や助っ人の役に、ずらりと「剛」を並べる。このキャスティングは、相当に考え抜かれたものだ。するとアクションが生きる。古典的な一騎打ちも光るが、乱戦のさなかでも個々のキャラクターが埋没しない。強力なヒーローが群がる敵をつぎつぎと斬り倒す従来の構図とは逆に、ここではスリルの持続時間が長い。わけても私の眼を奪ったのは、悪役・鵜堂刃衛を演じた吉川晃司の存在感だ。吉川は肩幅が広い。身長が高く、上半身が発達していて、背筋の強さを感じさせる。日本の時代劇ではめったに見られない悪役のタイプだ。それなのに、吉川には刀アクション(チャンバラと呼ぶと重量感が伝わらない)がよく似合う。次世代型の剣鬼を思わせる。大友啓史は、そんな剣鬼を、佐藤健の柔らかさを引き出す形で生け捕りにしようとする。私が感じたのは、反射神経の鋭いキャメラと空間に対する嗅覚の連動だ。つまり、単なるアクロバットではなく、空間を引き連れたアクションの発動。これは見飽きない。若い俳優の台詞術にもうひと工夫あれば、この映画はシリーズ化されてもおかしくないと思う。(芝山幹郎)(映画.com) |