定年退職を迎えて 2006/02/28



 満60歳の誕生日の月末に定年を迎えるのは、今のところ、すべてのサラリーマンの宿命。
定年前に、東レは退職しており、今、本当に、現会社で定年を迎えたのである。
この会社でも毎月末、数人が定年に達し、退職式に臨む習慣である。
今月は5人が感謝状を受け、社長ほか経営陣と昼食をともにした。
わずかばかりの退職金、記念品(3万円分の旅行券)をいただき、記念撮影。



これから、団塊の世代が大量に定年を迎えはじめる。
入社当時は東レは絶好調、日本最高の実力・人気の会社で売り上げが日本銀行を超えたという状態。
約300人と一緒に入社した。
翌年は約500人が採用されたが、会社の翳りから、入社まで数ヶ月自宅待機というびっくり事件も。
そして数年間、採用ゼロが続く。
東レは今年、来年の大量定年退職を出したあと、技術者層、管理者層の空白、この直後の年代の空白をどう埋めるかが大きな課題という。

さて、今。史上空前の好成績の企業が続々。
デパートの年始は史上最高の売り上げを記録、政府の発表はもう「踊り場」とか「ゆるやかな回復」とかでなく、「確実に好景気に突入」とアナウンスしている。
好景気は既に40ヶ月を連続している。いよいよこれから景気は劇的に良くなるという各界の予想。

90年代後半の最悪の時期に一生懸命営業にまわっても世の中不況で予算がつかないと、ことごとく断られ砂を噛むような苦労を味わった。給料もボーナスもつらい時期だった。

まさに、これから好況へまっしぐらという時に定年退職を迎えるわけだ。賃上げ、ボーナスも無い。トヨタは賃上げ要求に満額回答というではないか。
これからは嘱託としてまったく同じ仕事を続けさせていただくが、給料も大きく減る。肩書きつきで名前を呼ばれることも無い。以前、定年退職していった先輩の言に「よくも死なずに無事定年を迎えられた」と聞いてギクッとしたことがある。定年を迎える前に死んでいった仲間を想うと、まさに、今、そう思う。

東レはこの4月に創立80周年を迎え、今の会社も11月に創立30周年とか。全社員に豪華な記念品が配布されるんだろうな。

なんと、自分は間が悪いんだろうと・・・・

さあ、2007年問題はこれから。昭和22〜24年生まれの団塊の世代670万人の退職金は50兆円とか。定年廃止は?。技術者後継問題は?。
定年退職者はこれから、景気への好影響もあって自分のために金を使うか?。アイビールックの世代ファッション感覚の持ち主たち。高級品が売れるか?。


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