先般から公開された映画男たちの大和は感動もので終盤では涙した。沖縄沖に沈没した世界最大の戦艦大和。今の技術ならオールCGでも映画化できるだろうがリアルさを出すために、なんと、尾道の日立造船のドックに実物大で建設?してしまったのだ。6億円かけたこの大和がある間にしっかりと見ておきたい。 |
太平洋戦争開戦直後の昭和16年(1941)12月16日、世界最大級の戦艦が完成した。その名は「大和」。 当時の造船技術の粋を注ぎ込み、4年余りの歳月をかけ、広島県呉市の海軍工廠で極秘裏に建造が進められてきた“不沈艦”は世界最大級の46cm主砲9門を備え、全長263m、満載重量72,800tとほかに類を見ない巨艦だった。 しかし戦局は悪化の一途をたどり、昭和20年(1945)4月、稀代の激戦地区となった沖縄に最後の出撃命令が下される。“一億総玉砕”の旗印の下、最初で最後の水上特攻になったこの大和の出撃には3300名あまりが乗り組んだ。 そしてその多くは召集間もない10代半ばから20代の若者たちだった。 そして運命の昭和20年4月7日を迎える・・・。 |
「男たちの大和/YAMATO」 反町隆史 、中村獅童 、鈴木京香 、松山ケンイチ 、渡辺大 、蒼井優 、寺島しのぶ 、渡哲也 、仲代達矢 一応、ギリギリの戦後生まれである。 自分の生まれる1年前に米軍の無数の戦闘機の集中攻撃を受け壮絶に沈没した世界最大の戦艦大和、そして3333名の乗員の死闘。 「絶対沈まない伝説の船」が沈没してしまったのだ。 戦争の無意味さはこれが実際にあったことであるゆえに、悲しい。 いや、当時の彼らにとっては、自分たちが死んでも家族、国を守るために敵と戦うという気持ちで悲しみなんてのは無かったんだろう。 沖縄への片道の燃料だけ、支援の航空機もゼロ。 乗員は全員死ぬことが分かっていて旅路につく。 こんな感情って、日本人(の当時の教育)だけなんかな。 アメリカ人だったら、こんなバカなことはしないだろう。 戦争に負ける、死ぬって分かっていて、出航する気持ちは我々の教育では理解できない。 「一度滅びて新しい国が再生する」みたいな訓辞をした長島一茂大尉。 いい役をもらってかっこいい。 NHK「義経」といい、とても、あの野球選手とは思えない。なかなかいい役者になった。 巨大な船が悲鳴を上げて傾き始めた時、ようやく「総員退鑑」の命令が出る。 多くの同志を船上で亡くし、自分だけ生き残ってしまった兵士たちのその後。 60年経った今、まだ何人もの生き残りの人たちにもこの映画は意味がある。 戦争を知らないながら、実年となった我々はこの映画を観て、死んでいった人たちを想ってあげるのもひとつの責任ではないだろうか。現在の若者にはこの映画はどんな意味があるだろうか。 いや、無関心だろうな。 ハリウッド映画「パールハーバー」に対するのはこの映画か。 NHKの「プロジェクトX」や「その時歴史は動いた」で大和の建造技術がその後の技術大国日本を作ったというのも興味深かった。 また、泣いてしまつた。エンドロールの間に涙を拭いて外へ出る。 また、青春18切符で呉、尾道などに行こう。 解説: 1945年、東シナ海沖に沈没した伝説の戦艦大和を辺見じゅんが生存者や遺族などに取材をして書いた「男たちの大和」を映画化したエンターテインメント超大作。監督・脚本は『人間の証明』『敦煌』などの日本映画界の巨匠・佐藤純彌。出演者も反町隆史、中村獅童、渡哲也、鈴木京香と豪華な顔ぶれ。主題歌は長渕剛が情感こめて歌い上げる。約6億円かけて原寸大で再現された全長190メートルもの巨大セットは想像を超えた迫力。 ストーリー: 2005年4月、真貴子(鈴木京香)は鹿児島県枕崎の漁師・神尾(仲代達矢)に60年前、戦艦大和が沈んだ場所まで舟を出してほしいと懇願した。真貴子を乗せた小型漁船を走らせているうちに神尾の脳裏にも60年前の出来ごとがよみがえってきた。 |
ここまで大和を追いかけるなら実際に大和が建造され出航した呉の現地にできている大和ミュージアム本体にも行かずばならないと尾道駅からさらに西への電車に飛び乗る。 |