小説「アルジャーノンに花束を」 2004/11/05



 近頃はめっきり本と言うものを読む持続性が無くなったように思える。
以前は純日本文学、探偵小説など、かなり読んだものだ。
せいぜい、月に2冊ほど、推理小説や、芥川賞作品などを読む程度。
そんな現在、ふと、以前から気になっていた作品を思いだした。
「アルジャーノンに花束を」。この作品は、恥ずかしながらまだ知らない。
<泣ける・感動作>ということで有名。若者の感動ものの定番と言われる。
高校生の女の子なら、まず、読んでいるのかも。
図書館で借りては読み切れず、また返すを繰り返していた。
なぜ読めないかというと、最初は幼児の知能のひらがなや誤字だらけの文章で始まり、なかなか、読み進みにくいのだ。
これは、確かに邦訳本であり、それがどうして?と思ったら、内容がそうなんだから、仕方がない。
そのうち、主人公チャールズの知能がグングン上がっていくと、今度は、超天才の難しい理論だらけの文章になってくる。この翻訳も絶妙である。
とにかく、<借りる>なんて、せこい事を考えるから、読む意欲が出ないのだ。
たまたま、古本屋に寄ったら、なんと、売っていたので、買ってしまった。
金を出して買った本だから、しっかり読みました。



 <キャッチフレーズ>
32歳になっても幼児の知能しかないパン屋の店員チャーリイ・ゴードン。
そんな彼に、夢のような話が舞いこんだ。大学の偉い先生が頭をよくしてくれるというのだ。
この申し出にとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に、連日検査を受けることに。やがて手術により、チャーリイは天才に変貌したが…
超知能を手に入れた青年の愛と憎しみ、喜びと孤独を通して人間の心の真実に迫り、全世界が涙した現代の聖書(バイブル)。



 手術により常人を越え、またたくまに、誰も到達したことのない天才に変化した彼は、幼い頃の記憶を持ったまま、父や母、妹に会いにいく。そして・・・。

この小説に<感動>するにはあまりにも、私は歳をとりすぎてしまった。
若者なら感激の作であろう。私も、若い頃に読んだ本で、多く感動した作がある。
これも、今読み直せば、それほどのことは無いだろう。
無粋な話ながら、どうしても、映画化したら、どんな映像でどんな配役で・・・
と考えてしまう。過去に映画化されたり、日本でテレビドラマ化されているようである。

まあ、チャールズはトムハンクスで、父は、母は、妹は・・・と思いめぐらすのも楽しいかなぁ。


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