草津本陣と浮世絵実演 2004/10/16



 草津は街道を語る上で欠かせない。その草津はいつも間近にあり、本陣などは何度も訪れている。毎日伝統の中山道、東海道を歩いているのだ。
 今回、写真で残すべく、ぶらりと歩いた。特に、浮世絵の実演が見られるとあって、ものすごく興味にかられた。




草津宿街道交流館




広重、三代豊国の描く街道風景
本物(当時の摺り)の浮世絵も何枚か見ることができる。






当時の旅姿、食事のサンプルなど


草津で東海道と中山道が合流し、京都へは東海道に。



浮世絵の摺り実演。これが見たかった。


県内在住の小谷氏。版木は山桜。堅いが彫りやすい。


手漉き和紙。パリッとした感触。これが100年も経つとも柔らかい感触になるとか。
浮世絵の本物(当時の摺り)の判断は意外に紙なんだとか。


和紙にばれんで摺りこむ。顔料を水に溶かす。
1日水につけていても、にじみなく、絶対大丈夫とか。


まず、アウトライン(線)を摺る。最近の版画とは逆なんだとか。


最終的に摺りあがるまで、9色を別々の板で重ねる。
広重などの絵師はひょっとして、線画だけで、その後の彫り師が色の設計、版木への色分解をして、摺り師が心をこめて摺ったのでは?
しかし、彫り師も摺り師も無名で名は残っていない。


顔料、にかわ、のりを混ぜ、ブラシで板に。


あぐら、手前から奥へ少し傾いた台で、手だけでなく体で力をかけて摺る。


体力が要るとか。60歳、跡継ぎがいないそうだ。「こんな苦労は今の若い人はしない」


最初の色は黄土色。この部分だけの木版を使う。手前の駕籠かきは3人だけ色が入る。
この後、肌色が重なり、この3人だけ浅黒い色のため、全体に立体感のある人物群となる。


手前の駕籠かき、全部同じ色ではおもしろくない。
ゴッホなど、油絵の画家には、日本の浮世絵のグラデーションはものすごく不思議な世界だったろう。


9回の摺り重ね。ズレが無いように合わせる。
最後に薄い黄、グレーのグラデーションは摺り師のワザ。これは非常に興味深い。
これからは浮世絵の見方が変わった。


脇本陣では中山道六十九次の浮世絵。







草津本陣は久しぶりに入る。巨大な高層マンション建築中。


ここだけが江戸時代


ここでは、浮世絵の東海道五十三次が見られる。


本物、感激です。


浅野、吉良が数日違いでニアミスしていた。


お殿様の部屋


新撰組とも縁深い。


大名行列の宿所として、台所も大変だったろう。


引き戸は馬が通る時、上へ上がったという。




道標。


明治時代の郵便ポスト。実際に使っている。






確かに草津にある銭湯だから「草津温泉」なんだが。


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