おひとりさまですか? 2004/10/01



 レストラン、飲み屋などの入り口で、店員に必ず「おひとりさまですか?」と聞かれる。
 だいたい、こういうところに一人で入るのがおかしいとでも言いたげに聞こえる。
 最近、既婚未婚に関係なく、一人で喫茶店、レストラン、飲み屋はもとより、美術館、映画館などに出没するのがはやっているとか。
 特に女性に増えているそうで、一人で喫茶店、レストランでぼんやりと物思いにふけっているという。
 もったいないことだが、自分なんか、もうずっと「おひとりさん」である。
 東京単身赴任時代は、毎週末は東京の名所などを一人で歩き回った。
 転職した今は、もう2年ほど、ネクタイ、革靴、背広とは無縁で、毎日がスニーカー、ジーパン、Tシャツである。
 60歳前のおっさんが前述の服装でリュックを背負ってあらゆるところに出没する「おひとりさん」を楽しんでいる。
 以前、タイを旅行した時、<<タイではTシャツ3枚あれば一生暮らせる>>というたとえ話がおもしろかった。
 タイには地震が無いから川のほとりに棒を立て、板で屋根にすれば住めるし、魚や野菜いつでもタダで手に入るし、税金は無し・・・・というわけだ。
 3年前までの東京。真夏にも「背広を小脇に抱えて」汗だくで営業。
 深夜ロイヤルホストで夕食をしながら顧客への提案書を書くという毎日だった時期が今はウソのようである。
 今、リセットして全く正反対の仕事をさせてもらっているが、この経験もまた、人生にとって楽しいこと。定年まで、一般の会社つとめをしていたら、ストレスでまいってしまうかも。



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